誤差の原因と消去法
視準軸誤差・球差・気差・標尺の傾きなど水準測量の誤差の原因と、後視と前視の距離を等しくして消去する考え方を整理します。
水準測量には避けられない誤差がいくつもあります。原因を知れば、それを打ち消す観測の工夫が見えてきます。中でも重要なのが『視準軸誤差』です。
先生、ちゃんと測ってるのに誤差って出ちゃうの?
なんか納得いかないなぁ。
それが測量の宿命なの。
でも原因が分かれば消せる誤差もあるのよ。
代表が視準軸誤差ね。
視準軸誤差は、レベルの視準線が完全に水平でなく、わずかに傾いていることで生じる誤差ですね。
その通り。
ここで大事な工夫があるの。
後視と前視の距離を等しくすると、この誤差が消えるのよ。
距離を同じに?
なんで同じにすると消えるの?
視線が同じだけ傾いているなら、同じ距離だけ離れた後視と前視には、同じ大きさのズレが乗るの。
比高は引き算だから、同じズレどうしが打ち消し合うのよ。
うぅ〜ん…同じ間違いを両方に乗せて、引き算で消す……なんだか賢いですぅ。
同じ理由で、遠距離では地球の丸みによる球差や、光が曲がる気差も、前後の距離を等しくすれば影響を抑えられます。
よく勉強しているわね。
球差と気差を合わせて両差というの。
ほかにも標尺の傾きや零点誤差、温度による標尺の伸縮も誤差の原因よ。
つまり、前後の距離をそろえるのが最強の対策ってこと?
そう覚えていいわ。
『後視と前視の距離を等しく』は、水準測量の誤差対策のキーワードよ。
試験でも頻出なの。
距離をそろえる!
これは絶対に忘れないようにしますぅ。
確認クイズ
レベルの視準軸誤差(視準線が水平でない誤差)を消去する方法として最も適切なものはどれか。
- 後視と前視の距離を等しくする
- 後視の距離をできるだけ長くする
- 標尺をわざと少し傾けて立てる
- 観測を1回だけ行い平均をとらない
こたえを見る
正解: 1. 後視と前視の距離を等しくする
後視と前視の距離を等しくするのが正解。同じ距離なら傾いた視線による同じ大きさのズレが後視・前視の両方に乗り、比高の引き算で打ち消される。球差・気差も同じ工夫で軽減できる。他の選択肢はいずれも誤差を増やす。
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