レベルとペアで使うのが『標尺(スタッフ)』です。目盛りを読む相手であり、扱い方の善し悪しが精度を左右します。
先生、標尺にもいくつか種類があると聞きました。
整理していただけますか?
いいわね。
標尺は目盛りの付いた物差しのようなもの。
木製・アルミ製のふつうの標尺と、バーコード標尺、そして精密なインバール標尺があるの。
インバール……なんだか強そうな名前ですぅ。
ふつうの標尺と何が違うんですかぁ?
インバール標尺は、温度で伸び縮みしにくい特殊な金属を使っているの。
だから1級水準測量みたいな高精度の作業で使うのよ。
ふつうの標尺は温度で伸びちゃうんだ。
金属だから夏は伸びるって理科で習った気がする!
よく覚えていたわね。
だから精密な測量では、あとで温度や目盛りのくせを補正するの。
それは後の回でやりましょう。
扱い方でも誤差が出ると思います。
標尺が傾いていると読みが大きくなる、という理解で合っていますか?
その通り。
標尺は必ず鉛直に立てるのが鉄則。
傾くと読みが実際より大きくなるの。
だから標尺付属の円形気泡管で鉛直を確認するのよ。
まっすぐ立てる……あたりまえのようで、けっこう大事なんですねぇ。
それと、標尺の底(0目盛りの位置)がすり減っていると標尺の零点誤差が出るの。
2本の標尺を交互に使う工夫で影響を抑えるわ。
道具そのものにもクセがあって、それを打ち消す工夫があるんだね。
奥が深いなぁ。
そうなの。
道具のクセを知って、消す工夫を積み重ねる。
それが水準測量の精度を支えているのよ。
確認クイズ
標尺の扱いに関する説明として正しいものはどれか。
- 標尺は多少傾いていても読みに影響しない
- 標尺が鉛直より傾くと、読みは実際の値より大きくなる
- インバール標尺は温度による伸縮が大きい標尺である
- 標尺の零点誤差はどんな方法でも打ち消せない
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正解: 2. 標尺が鉛直より傾くと、読みは実際の値より大きくなる
標尺が傾くと読みは実際より大きくなるのが正解。だから鉛直に立てる(選択肢1は誤り)。インバール標尺は温度で伸縮しにくい高精度標尺(選択肢3は誤り)。零点誤差は2本の標尺を交互に使うなどで影響を抑えられる(選択肢4は誤り)。