視準軸誤差は観測の工夫で消せますが、そもそも器械のクセを事前に調べておくことも大切です。それが『レベルの点検・調整』、いわゆる杭打ち調整法です。
先生、レベルの点検はどんな目的で行うのですか?
レベルの視準線がきちんと水平になっているかを調べて、ずれていれば直すためよ。
代表的なのが不等距離法、いわゆる杭打ち調整法ね。
杭打ち……杭を打つんですかぁ?
なんだか工事みたいですぅ。
名前のとおり2本の杭(点A・B)を使うの。
まず不等距離法では、最初にAとBのちょうど真ん中にレベルを据えるのがポイントよ。
真ん中?
さっき『前後の距離を等しく』って習ったやつだ!
真ん中なら距離が同じだから誤差が消えるんだ!
その通り!
よく結びつけたわね。
中央から測れば視準軸誤差が消えるから、AとBの正しい比高(真の高低差)が求まるの。
つまり、まず中央で真の値を確定させるのですね。
その次はどうするのですか?
次に、一方の点、たとえばAのすぐ近くにレベルを移して同じようにAとBを測るの。
もし視準線が傾いていれば、遠いBの読みに誤差が現れるわ。
中央で出した正しい比高と、はしっこで測った比高を比べる……その差が器械のクセなんですねぇ。
その通り。
差が出れば視準線が傾いている証拠。
基準線を正しい位置に調整すればいいの。
差がなければ器械は良好ということね。
真ん中で正解を出して、はしっこでクセを暴く。
刑事ドラマみたいでちょっとおもしろいじゃん!
ふふ、いい覚え方ね。
中央観測で真の比高、偏った観測で誤差検出。
この順番をしっかり押さえておきましょう。
確認クイズ
不等距離法(杭打ち調整法)によるレベルの点検で、最初に2点の中央にレベルを据える理由として正しいものはどれか。
- 中央だと標尺が見やすく作業が速いから
- 前後の距離が等しくなり視準軸誤差が消え、真の比高が求まるから
- 中央では気泡管を合わせる必要がなくなるから
- 中央に据えると標尺の零点誤差が完全に消えるから
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正解: 2. 前後の距離が等しくなり視準軸誤差が消え、真の比高が求まるから
前後の距離が等しく視準軸誤差が消えるからが正解。中央観測でまず真の比高を確定させ、次に一方の点の近くで観測して両者の差から視準軸誤差を検出する。作業の速さ(選択肢1)や零点誤差(選択肢4)は理由ではない。