水準測量では、行き(往路)と帰り(復路)の2回測るのがふつうです。往復の差=較差を見れば、その観測が信頼できるかを判定できます。
先生、どうして同じ区間を往復して2回も測るんですかぁ?
1回じゃダメなんですかぁ?
いい質問ね。
1回だけだと、その値が正しいのか間違っているのか確かめようがないの。
だから往路と復路を測って、その差を見るのよ。
それが較差ね。
較差は、往路で求めた比高と復路で求めた比高の差、という理解で合っていますか?
その通り。
理想的には往路と復路の比高は大きさが同じで符号が逆になるはず。
だから足せばゼロに近いほど良いの。
行きで100上がったなら、帰りは100下がるはず。
ちゃんと測れてれば行って来いでゼロってことか!
まさにそう。
往復の差、つまり較差が小さいほど、その観測は信頼できるということよ。
でも、どのくらい小さければ『合格』なんですかぁ?
そこで許容誤差と比べるの。
較差が定められた許容範囲内なら合格、超えていれば測り直しよ。
つまり較差そのものが精度の指標で、それを許容誤差というものさしで判定する、という流れですね。
整理が上手ね。
許容誤差の具体的な計算は次の回でやりましょう。
往復観測は、間違いを見つけるための安全装置だと思っておいて。
往復して差を見る……間違いに自分で気づける仕組みなんですねぇ。
えへへ、安心ですぅ。
確認クイズ
往復観測における較差に関する説明として正しいものはどれか。
- 較差とは往路の比高と復路の比高の差で、小さいほど観測の信頼性が高い
- 較差は大きいほど観測の精度が高いことを示す
- 往復観測は同じ値の確認にすぎず、精度判定には使えない
- 較差が許容誤差を超えても、そのまま採用してよい
こたえを見る
正解: 1. 較差とは往路の比高と復路の比高の差で、小さいほど観測の信頼性が高い
較差は往復の比高の差で、小さいほど信頼性が高いのが正解。較差が大きいほど精度が悪い(選択肢2は逆)。往復観測は精度判定に使う(選択肢3は誤り)。較差が許容誤差を超えれば再測が必要(選択肢4は誤り)。