目標の点に器械を据えられないとき、すぐ近くで観測して後から本来の値へ直すのが偏心観測です。正弦定理から導く微小角の補正計算を、ρ″とあわせて身につけましょう。
先生、目標の点に器械を据えられないときは、どうするのですか?
そういうときは偏心観測をするのよ、結さん。
本来の点のすぐ近くに器械を据えて観測し、あとで計算で本来の点の値に直すの。
うぅ〜ん…近くで測って、あとで直す…どうやって直すのぉ?
偏心補正という計算ね。
本来の点、偏心した器械点、目標点で三角形をつくって、正弦定理でズレの角度を求めるの。
正弦定理! 三角形の辺と角のsinの比が等しいってやつじゃん?
補足すると、ズレの角度は非常に小さいので、近似して sin x ≒ (偏心距離×sinφ)÷距離 として求められる、という理解で合っていますか?
そのとおり。
角度をラジアンから秒に直すために、ρ″=206265″という定数を掛けるの。
試験ではこの値が与えられるわ。
じゃあ数字入れてみよ! 偏心距離0.50m、距離500m、sinφ=1.00、ρ″=206265″だと?
sin x = (0.50 × 1.00) ÷ 500 = 0.001。
補正角 x″ ≒ 0.001 × 206265″ = 206.3″ ≒ 3′26″ ですね。
見事よ、結さん。
偏心距離が小さく、目標が遠いほど、補正角は小さくなる。
この関係も覚えておくと選択肢を絞れるわ。
検算は…x″をρ″で割ったら、また0.001に戻ればいいのぉ。
えへへ。
確認クイズ
偏心補正の補正角x(秒)を求める近似式として正しいものはどれか。ただしeは偏心距離、Sは目標までの距離、φは偏心角、ρ″=206265″とする。
- x″ = (S / (e·sinφ)) × ρ″
- x″ = (e·sinφ / S) × ρ″
- x″ = (e·S) × ρ″
- x″ = (e·sinφ × S) × ρ″
こたえを見る
正解: 2. x″ = (e·sinφ / S) × ρ″
偏心補正の微小な補正角は、正弦定理の近似から x″ ≒ (e·sinφ / S) × ρ″ で求めます。偏心距離eが小さく、目標までの距離Sが大きいほど補正角は小さくなる、という関係と整合します。分母がS(距離)である点が要です。