一周した閉合トラバースは、本来ぴったり元に戻るはず。その戻りきれないズレが閉合誤差で、路線全長で割った閉合比が精度の指標になります。三平方の定理が主役です。
先生、閉合トラバースは一周して戻るって話だったけど、ピッタリ戻れないときはどうすんの?
そこで出てくるのが閉合誤差よ、まる。
緯距の総和と経距の総和が、本来ゼロになるはずなのに残ってしまう。
そのズレを合成した量なの。
式にすると、閉合誤差E = √(ΔX閉合差² + ΔY閉合差²) ですね。
緯距側のズレと経距側のズレを、三平方の定理で合成する、と整理してよいでしょうか?
そのとおり。
そして精度を表すのが閉合比。
閉合誤差を路線の全長で割って、1/m の形にするのよ。
うぅ〜ん…mが大きいと精度がいいの? 悪いのぉ?
mが大きいほど高精度よ、こよみ。
1/10000より1/50000のほうがズレの割合が小さい、つまり良い測量ということね。
じゃあ数字でいこう! 緯距の閉合差が+0.03m、経距が−0.04m、路線全長が500mだったら?
閉合誤差 E = √(0.03² + 0.04²) = √(0.0009 + 0.0016) = √0.0025 = 0.05m ですね。
3:4:5の直角三角形になっています。
きれいに出たわね。
では閉合比は?
0.05 ÷ 500 = 0.0001。
えっと…1/10000だ! よっしゃ!
正解よ。
分子を1にそろえて 1/m の形にするのを忘れないでね。
検算は、0.05²が0.03²と0.04²の和に戻るか確かめればいいわ。
確認クイズ
閉合トラバースで緯距の閉合差が+0.06m、経距の閉合差が+0.08m、路線全長が2000mであった。閉合比として正しいものはどれか。
- 1/2000
- 1/10000
- 1/20000
- 1/5000
こたえを見る
正解: 3. 1/20000
閉合誤差 E = √(0.06² + 0.08²) = √(0.0036 + 0.0064) = √0.01 = 0.10m。閉合比 = E / 全長 = 0.10 / 2000 = 0.00005 = 1/20000 です。0.06:0.08=3:4なので、合成は0.10(=5の比)になります。